
弊社と同じ町内で活躍される設計事務所・ソレイロリアさんの住宅完成見学会にお邪魔しました。
代表の五十嵐さんとは、勉強会グループ住学(すがく=住まいの学校)でお見かけした程度で、なかなかお話しできませんでしたが、いろいろ教えていただき とても勉強になりました。
以下ご報告&感想です。
広告の外観が、二階は杉板張り、一階は塗り壁風。
とても魅力的な雰囲気に、これは見てみたい!とウズウズしてしまいました。
その外観がこちら。
潔い片流れ屋根に、杉板とジョリパット(白い塗り壁のところ)が、メリハリの効いた外観を作っています。
玄関先、通りを抜けて奥が見えるのも、ニクイ演出。
これから造園・植栽工事が始まり、より魅力的になると想像できます。
内部は階段を介して1階と2階がユルく繋がり、温熱的に一室空間。
この階段前の障子を開けると、解放感が気持ちいです。
2階の個室は視線を絞ってあり、屋根と空しか見えないので、
隣家の視線を気にすることもありませんね。
屋根なりの2階。
内部は構造に素直に空間を作り、高さを抑えて広く見せる仕掛けです。
入り口や窓の枠もなるべく無くし、
スッキリとした空間づくりにご苦労されたことが良くわかります。
パッと見、枠がないから安くなる、
と思われるかもしれませんが、
プロの目から見ると そうではありません。
ドア枠や巾木(床と壁の境目についている板)といった
「線」を少しでも減らすと、とても綺麗な空間になります。
空間を大切にされている方は、
この「線」を消すことにとても腐心されます。
なぜなら
生活が始まると家具や生活の小物が入りますが、
多少雑多になっても、
この「線を消しておく」だけで
部屋の印象が随分と綺麗に感じられるからです。
もし色々なところへ見学されるようでしたら、
そんな視点で見学するのも設計者の技量を見る判断として
面白いです。
もちろん線を消すことがすべてではありません。
「用の美」があってのデザイン=設計なのです。
(潤)