陰翳礼賛

谷崎潤一郎 陰影礼賛 陰翳礼讃 猫 客ぎらい

「陰翳礼讃(いんえいらいさん)」は

文豪・谷崎潤一郎のエッセイ。

 

影(陰)の大切さが描かれていて

いつ読んでも、ハッとさせられます。

 

実はこの本、

学生時代に教わっていた先生に薦められ

手に入れたのですが

当時は さっぱり頭に入ってきませんでした。

 

谷崎潤一郎 陰影礼賛 陰翳礼讃 猫 客ぎらい

 

色々な空間を経験した40歳過ぎ、

久しぶりに手にしたら

スーッと読むことができました。

 

今は50歳を過ぎましたが

この内容を若いうちに理解できる人は

凄いなぁと感心します。

 

個人的には、そのあとに編入されている

「客ぎらい」も好きです。

 

なぜなら「猫」の描写がリアルで

とても気に入っているから(笑)

 

*****

 

こちらは我が家。

まちなか山荘 吉村障子 陰影

 

1月の写真ですが

冬の午前は お昼近くなっても

南寄りの低い日差しで

外の様子が障子に影となって映ります。

 

春になると

もうこんな影は映らず

朝から障子が眩(まぶ)しいほど。

 

そんな光も

影があって気づくこと。

 

人間も動物も、暗く狭いところから

明るいところを見ると安心するそうです。

 

洞窟に身を潜(ひそ)め

外を覗(うかが)っている感じでしょうか。

 

家じゅう明るいのではなく

陰影を持った住まいを心掛け

動物的本能を大切にしたいと思っています。

 

(じゅん)