まちなか山荘

薪ストーブ まちなか山荘 中村好文
木の外壁の外観 夕景雪景色の玄関ポーチ薪ストーブで焼いたピザ秋の日向ぼっこダイニングと子供の絵キッチン隣 洗濯スペース木の浴槽と柚子湯天井の低い絵本コーナーチェンバロコンサート事務所打合せスペース母校から譲り受けた照明器具当社営業マン(ネコ)

設計上の留意点

吉村順三氏の『軽井沢の山荘』にあこがれて

幹線道路に面し、駅やスーパーに近い場所に建つ三角屋根の家。
にぎやかな周囲の環境に対して、敷地には木々が茂り
その奥にグレー色の木の外壁が見えます。

ここは、私たち山川建築事務所の事務所を兼ねた住まいです。
建築家・吉村順三さんの設計する軽井沢の山荘に憧れ、
簡素な別荘のような、自然を感じ、気持ちよく、
ちょっとワクワクするような暮らしのできる家を作りたい
と思って出来上がったのがこの家です。

山荘らしい暮らしを豊かにする道具として、薪ストーブ、
木のお風呂、木のサッシを備えています。

プランのはじまり

この敷地には、父親が作った古い事務所と 母の菜園がありました。
十分すぎるほど広い敷地でしたが、当時私たちに子供は1人。
小さな家でも十分でした。

ですが次第に、日頃お世話になっているお客さんに
喜んでもらえるようなイベントのできる空間があったら、、、と
考えるようになり、人が集まるれるようリビングは広く、
そのぶん個室はコンパクトなこのプランが出来上がりました。

また家の構造・設備・材料などできるだけ『単純』にしたい
と考えていました。

単純なものは、故障しにくく、直しやすい。
また設備など取替の場合も安価で済みます。
家電製品など、古くて単純な作りのものほど安くて長持ちする、
あのイメージです。

新建材は使わず、手に入りやすい無垢の素材を選びました。
構造、床や枠、階段、手すりなど、すべて無垢の杉材を使用しています。

無垢の木材は既製品のような「廃盤」がありません。
「廃盤だから修理不能・すべて取替」ということがなく、
職人さんの手直しで何度でも生き返り、末永く使えます。

設備は機能の少ないものを選びました。

薪ストーブは、とても単純な暖房・調理設備です。
火を眺めるのもいいですが、私は着火の作業が愉しみです。
おがくず、小枝、松ぼっくりなどを使って、いい具合に火が
大きくなる(育てる)と嬉しくなります。

我が家では冬の料理としてピザ、ミートソース、おでんが
このストーブで作られるなど、毎年冬が楽しみになる重要な道具です。

木のお風呂には、追い炊き機能をつけませんでした。
木の浴槽は保温性が良く、足し湯で家族5人が十分温まります。
何より木の質感が柔らかく、香りもよいのでほっとします。

木のサッシは、全開できるようにしました。
すべて引き込むと、縁側のように家の外と中をつなぐので、
「風と光がぜんぜん違って気持ちいい!」
と子供たちにもその良さが伝わったようです。

実験住宅としての自宅

いまの私たちの暮らしには、たくさんのエネルギーが必要です。
そのエネルギーを自分で作れたら、大きな発電所もいらなくなるし、
停電時の備えにもなります。
そのために、これから設備や周りの環境など少しづつ変化させ、
いずれはオフグリット(※)できれば、と思っています。

※オフグリット・・・オフ=切断 グリット=送電線網
電力会社に頼らない電力の完全な自給自足。
電力会社と電気の売買をするネット・ゼロエネ住宅とは全く異なります。

 

スペック

工法・仕様在来軸組み工法+FP床壁パネル・遮断ルーフ(屋根断熱)、基本構造は越後杉
用途店舗併用住宅
家族構成夫婦+子供3人
建設地新潟市西区
延床面積住宅125.87㎡(38坪)、店舗49.68㎡(15坪)
備考暖房:ガス温水式パネルヒーター暖房(PS暖房)+薪ストーブ
冷房:エアコン、通風